この記事では、「メリノ?メリノウール?ロムニー?何が違うの」「どの品種を使えばいいの?」というお悩みを解決します。
この記事の概要
- メリノ、コリデール、ロムニーは羊の品種
- メリノ、メリノウールは「メリノ種」の呼称で同じもの
- 羊毛フェルトを続けるならメリノウールがおすすめ
羊毛フェルトで使われる品種
羊の品種は沢山ありますが、一般的によく使われる羊毛の品種は次の3つです。呼称も記載します。
- メリノ種 …メリノウール、メリノ
- コリデール種 …コリデール
- ロムニー種 …ロムニー
手芸店で手に入る羊毛は、特に記載が無ければほぼメリノウールです。安価で高品質、初心者から上級者まで使われています。ちなみにロムニーは略称でフルネームは「ロムニーマーシュ」です。
それぞれの羊毛の特徴
どの品種を使うかによって、作業のしやすさや仕上がり後の手触りが変わります。それぞれの品種の特徴を表にしました。
手触り感、繊維の太さ、製作上の特徴に違いがあります。メリノウールは色が豊富で入手性も良く、作品に最も使用されています。しかし刺し跡や毛羽立ちが目立ちやすく、これを抑えるためにはテクニックが必要になります。対してロムニーはメリノウールの逆の特徴を持ちます。コリデールはその中間です。
ではどの羊毛を使えばいいのか?基本的にメリノウールで問題ないと思います。理由は入手性や色を考慮するとメリノウールの方が作品の幅が広がるからです。テクニックは必要ですが、慣れてくると自然と上達します。また、羊毛フェルトを続けていくと色にも拘りが出てきますので、長く続けるならメリノウールがおすすめです
ロムニーとコリデールを触ってみる
ロムニーとコリデールについてあまり馴染みがないと思います。なのでロムニーとコリデールを触って確認してみました。
見た目はほどんと同じですが、ロムニーが少し縮れています。手触りは、ロムニーは獣の毛に近い感じで硬質感があります。コリデールは柔らかくふわふわしています。このことから動物味のある作品にロムニー、そうでない場合はコリデールを使うといった使い分けができそうです。
メリノウールをさらに詳しく
ここでは、一般的によく使われるメリノウールについて少し掘り下げます。マニアックな部分なので読み飛ばしても大丈夫です。
産地
メリノウールの主な産出国はオーストラリア、フランス、ニュージーランドの3か所です。
私たちが普段目にするメリノウールはオーストラリア産です。最も高品質と言われ、羊毛フェルトの素材としても十分な毛質です。
フランスメリノは品質がまだらですが、ふっくらしています。布団の中綿として使われるようです。
ニュージーランドメリノは柔らかくしなやかですが、流通量が少ないため手に入りにくいです。
普段は産地までこだわる必要はないですが、知っておいても損はないかもしれません。なお、国産の羊毛もありますが、品質やコストの面で課題が多く、なかなか流通していないのが現状です。
繊維の太さ
メリノは繊維の太さによって3つのグループに分けることができます。ミクロン(μm=0.001mm)で表記しています。
ミクロン単位の差なので見た目ではほとんどわかりませんが、触ってみると感触が全然違います。細いほうが滑らかで柔らかく、太いほうは硬質感があります。
普段は繊維の太さまで気にする必要はありませんが、リアルな質感や手触りを求める場合は選んでみてもいいかもしれません。
まとめ
今回は、羊毛フェルトで使う羊毛の種類についてまとめました。普段は品種や繊維の太さまで気にしないかもしれませんが、これを機にさまざまな羊毛にチャレンジして、あなたの作品の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
今回は以上です。良き羊毛ライフを~
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