羊毛

羊毛フェルトで使う羊毛の種類について

羊毛

この記事では、羊毛フェルトでよく使われる羊毛の種類とその特徴についてまとめました。

羊毛の種類

羊毛は羊の品種によって毛質が大きく変わります。品種は多岐にわたるため、全部を網羅することは難しいですが、一般的に羊毛フェルトで使われる品種を紹介します。

呼び名羊の品種
メリノウール、メリノメリノ種
ロムニーロムニー種
コリデールコリデール種

手芸店で手に入る羊毛は、特に記載が無ければほぼメリノウールです。安価で高品質、初心者から上級者まで使われています。

それぞれの羊毛の特徴

毛質繊維の太さ製作上の特徴
メリノウール繊維が細かく、
滑らか
18~25um・細部の表現に向いている
・滑らかな仕上がりになる
・刺し跡や毛羽立ちが
目立ちやすい
・色が豊富
コリデールメリノより荒いが、
柔らかい
28~32um・メリノより早くまとまり、
仕上がりも滑らか
ロムニーやや粗く、
ごわごわする
32~36um・早くまとまる
・刺し跡が目立ちにくい
・しっかりした仕上がりが
得られ丈夫
・細部の表現が苦手
・地味な色が多い

毛質、繊維の太さ、製作上の特徴などに違いがあります。どの羊毛を選ぶかは、ご自身の作風や入手性に合わせて選ぶのがベストかと思います。

初めて羊毛フェルトを嗜む場合は、まとまりやすいロムニー羊毛フェルトキット、別の記事で紹介予定の「アクレーヌ」がおすすめです。メリノウールは繊維が細いので、刺し固めるのに慣れが必要ですが、色が豊富なので作品の幅が広がります。

ちなみにロムニーは略称でフルネームは「ロムニーマーシュ」です。

ロムニーとコリデールを触ってみる

ロムニーとコリデールを持っていたので手触りを確認して見ました。

見た目はほどんと同じです。なんとなくロムニーが縮れている感じがします。手触りはロムニーは獣の毛に近い感じで硬質感があります。コリデールは柔らかくふわふわしています。

メリノウールをさらに詳しく

ここでは、一般的によく使われるメリノウールについて少し掘り下げます。

メリノウールの主な産出国は3か所です。

産地名称特徴
オーストラリアオーストラリアメリノ・良品質、最も多く産出している品種
・白くて細く、捲縮が多い
フランスフランスメリノ・品質がまだら
・バルキー性が高くふっくらしている
ニュージーランドニュージーランドメリノ・柔らかくしなやか

私たちが普段目にするメリノウールはオーストラリア産です。最も高品質と言われ、羊毛フェルトの素材としても十分な毛質です。

フランスメリノは品質がまだらですが、ふっくらしています。布団の中綿として使われるようです。

ニュージーランドメリノは柔らかくしなやかですが、流通量が少ないため手に入りにくいです。

普段は産地までこだわる必要はないですが、知っておいても損はないかもしれません。

繊維の太さ

オーストラリアメリノは繊維の太さによって3つのグループに分けることができます。
繊維の太さの単位は業界的に番手を使いますが、ミクロン(μm=0.001mm)で表記しています。

オーストラリアメリノの分類繊維の太さ
ファインメリノ18~19μm
ミドルメリノ20~22μm
ストロングメリノ23~25μm

ミクロン単位の差なので見た目ではほとんどわかりませんが、触ってみると感触が全然違います。細いほうが滑らかで柔らかく、太いほうは硬質感があります。また、太いほうがはまとまり易く作りやすいです。

普段は繊維の太さまで気にする必要はありませんが、リアルな質感や手触りを求める場合は選んでみてもいいかもしれません。

まとめ

今回は羊毛フェルトで使う羊毛の種類についてまとめました。

赤字は一般的に使われている羊毛を示しています。羊毛は何種類もあり、それぞれが異なる特質を持っていることがわかります。入手する機会があれば扱ってみてはいかがでしょうか。

今回は以上です。
楽しい羊毛ライフを!

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