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手持ちのニードル14種類を比較してみた

手持ちのニードル14種類を比較してみた ニードル

羊毛フェルトのニードルには、想像以上に多くの種類があります。それぞれの特徴を知ることで、用途にあった使いやすいニードルを選べ、作業効率がぐんと向上します。この記事では、14種類のニードルを使い、その特徴や使いどころをまとめました。

ニードルにこんなに種類があるなんて意外だね!

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この記事の概要

個人的によく使うニードルを用途別にまとめました。ニードルを購入する際の参考にしてください。

フェルティングニードルの使用感をまとめた表です

今回の比較に使用したニードル

比較したニードルを表にまとめます。ペレンデール鎌倉クロバーのニードルを使用しました。

比較したフェルティングニードルの特徴をまとめた表です

一番左の列がニードルで14種類あり、それぞれ太さやバーブの位置などが異なります。
微妙な違いですがその性質はかなり異なるため、使い分けることで作業の効率化が見込めます。

それぞれのニードルで、わたわたの刺し比べと、メリノ表面刺し比べを行いました。

わたわた刺し比べ

複数のニードルを紹介している画像

10種類のニードルでわたわたを刺し、その特徴を比較した結果です。

最も効率的にわたわたを刺し固められたのは「NEW中針」または「太針」です。深いバーブが広範囲に分布しているため、ザクザクと刺し固められました。

「スピード針」も短時間で刺し固めるのに向いていますが、深く刺さらないため表面のみが固くなりました。よって、さらに刺し固めたいときに使用するのがいいと思います。

「ギャザー細針」は少量のわたわたを小さく刺し固める場合に使えそうだと思いました。

「レギュラー針」はわたわたも刺せる便利なニードルですが、「NEW中針」よりも細く、バーブも深くないため、刺し固めるスピードでは劣ります。

「新細針」「仕上げ針」は柔らかく刺し固めることができますが、その用途ならば「レギュラー針」を使用した方が効率的だと思いました。

ニードルをどう使い分けるか

先ほどの結果から、ニードルはこの様に使い分けることができると思います。

フェルティングニードルを使い分ける条件の表です

わたわたを刺すのに適したのニードル

  • 多くのわたわたを刺すとき…「NEW中針」「太針」
  • 少量のわたわたを刺すときや、さらに固めたいとき…「スピード針」

「NEW中針」や「太針」はバーブが拡散しており、多くのわたわたを刺し固めることができます。

「スピード針」は早く刺し固めることができますが、ニードルの先端にバーブが集中しているため、わたわたが内部まで刺さりにくく、まとまりにくいです。そのため、少量のわたわたを刺す場合や表面をさらに固めたい用途に適しています。

メリノを刺すのに適したニードル

  • メリノを刺す・表面を整える…「仕上げ針」「新細針」
  • 軽くメリノを刺すとき…「マルチプル」

「仕上げ針」と「新細針」は、メリノを刺すときに丁度良い針です。実際、制作動画を見ると多くの方が使用しています。メリノの刺し初めから表面整えまでこれ一本で事足りるほど優秀な針です。仕上げ針と新細針は使用感がほとんど同じです。

マルチプルはバーブの溝が浅いので、目が詰まってきたときに使うと刺し込みやすくなります。

両方に適したニードル

  • 「レギュラー針」「ギャザー針」

これらの2本は、わたわたとメリノの両方に対応できる汎用性の高いニードルです。「レギュラー針」は、羊毛フェルトを経験したことのある方なら一度は手にしたことがある、定番のアイテムです。

一方で、わたわたを素早く刺し固めたい場合や、メリノの表面をきれいに整えたい場合には、中針や仕上げ針など、特化したニードルを使用することで、より効率的に作業を進めることができます。

他の用途に使えるニードル

  • 一点を凹ませたいとき…「LINE38針」
  • パーツ同士を接続させるとき…「スパイラル針」

「LINE38針」は使いどころが難しいと感じました。わたわたをぐいぐい刺すことはできますが、バーブが一列に並んでいるため、均一に刺すのは少し難しいです。一点を凹ませたいときに使うと便利そうです。

「スパイラル針」は、羊毛をねじりながら刺すため、少ない回数で羊毛を絡ませることができます。
特に、パーツ同士の接続が難しい場面で使えると思います。

メリノの表面整えを刺し比べ

最後に、4種類のニードルで表面を整えて比較しました。

表面仕上げに使うニードルを比較した結果

メリノ色付けには「仕上げ針」「NEW極細針」、表面仕上げには「SUPER極細針」「新極細NUNO針」が使いやすいです。

ニードルの使い分けは好みだと思いますが、私が普段、メリノ色付けや表面仕上げに使うのは「仕上げ針」です。さらに表面をきれいに整えたい場合には、「SUPER極細針」を使用します。

ただし、刺し跡を小さくするためには、必ずしも専用のニードルが必要というわけではありません。指でならしたり、仕上げ針を使ってさまざまな方向から浅く刺すことで、刺し跡を目立たなくすることも可能です。

おまけ:リバース針を使ってみた

リバース針を使ってみた結果です

バーブの向きが逆になっているので、ニードルを引き出すときに羊毛が引っ掛かり、引き出されます。
引き出した羊毛をハサミなどで整えると、疑似的な植毛になります。

今回紹介したニードルを購入

今回、検証に使用したニードルは全国の手芸店やAmazonまたはペレンデール鎌倉で入手可能です。ぜひ使ってみてください。

おわりに

ニードルは国内で販売しているものだけでも十数種類あるので使いどころに悩みますが、今回の検証で使う場面の傾向が見えてきました。

通常、作品を作る場合は1~2種類ほどのニードルで十分ですが、場面に応じたニードルを使うことで一味違った作品が作れると思います。

今回は以上です。楽しい羊毛ライフを~

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