羊毛フェルトで作品を作ると、「仕上がりの表面がゴワゴワする」「毛羽立って見える」といった問題がよく出てきます。見た目の完成度は、この表面処理で大きく変わります。この記事では、表面を綺麗に仕上げるコツを紹介します。
- 刺す前に羊毛をしっかりほぐす
- 薄い羊毛の膜を被せて刺す
- 軽く押さえて浅く刺す。擦って毛羽立たせてまた刺す。ニードルを寝かして刺し、最後に指で整える

根気がいる作業だよ!
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表面処理した場合としなかった場合の比較

ニードルわたわたで作った土台に、色付きの羊毛を刺してみました。左側は袋から出した羊毛をそのまま刺した場合、右側はある程度色を付けた後に表面処理をした場合です。
比べてみると一目瞭然。右側の方が整っていて、刺し跡が少なく見た目も綺麗に仕上がっています。個人的な感想ですが、作品の完成度を上げたいのであれば、やはり右側のように表面処理を行うのが有効だと感じます。
表面処理のコツ
私が経験してきた中で、個人的に大事だと思う要素をピックアップしました。
- 仕上げ針を使う
- 羊毛をしっかりほぐす
- 羊毛の膜を被せる
- 指で軽く押さえながら刺す
- 浅く刺す
- 擦って毛羽立たせて刺す
- ニードルを寝かせて刺す
- 指で押さえて平らにする
1.仕上げ針を使う

仕上げ針とは、クロバーから発売している細いニードルのことで、商品名は「フェルトパンチャー替針<仕上げ針>」です。仕上げに向いているから仕上げ針。レギュラー針でも表面処理は可能ですが、針が太いので難しくなります。
▼クロバー(Clover) Clover フェルトパンチャー替針仕上げ針 58-609
2.羊毛をしっかりほぐす

通常、売られている羊毛は繊維が揃った束(スライバー)になっています。この状態でそのまま刺すと、繊維が揃った感じの仕上がりになります。さらに繊維が揃った状態では、羊毛が絡まりづらくなるので制作も大変になります。
手やハンドカーダーを使って、繊維をバラバラにしてから刺すことで、均一な仕上がりになります。
3.羊毛の膜を被せる

ある程度色を付けた作品の上に、薄く引き伸ばした羊毛の膜を乗せます。表面を覆い隠すイメージです。こうすることでムラを防ぎ、均一な仕上がりになります。一度に広く載せるのではなく、少しずつ重ねるのがコツです。(画像は後撮りで刺し終わった後です。。ゴメンナサイ)
4.指で軽く押さえながら刺す

浮かんでいる羊毛を押さえながらニードルにしっかり絡ませて刺します。指を刺さないように注意です。
…写真ではニードルがテープで巻かれて無理やり2本針にされていますね。適度に使いやすく気に入っています。
5.浅く刺す

仕上げ針の先端を使って、作品表面だけを刺し固めます。深く刺すと刺し跡が残るので浅く刺します。おそらくこの作業に一番時間が掛かるので、2本針や3本針を使って効率的に進めるのがよいでしょう。(2)から(4)を繰り返して表面を刺し進めます。
6.擦って毛羽立たせて刺す

途中、ニードルの先端で表面をカリカリ擦って、見た目では分かりにくい、”刺し残し”を浮き上がらせます。ニードルを優しく持って撫でるように擦るのがコツです。
7.ニードルを寝かせて刺す

浮き上がらせた羊毛は、ニードルを寝かせて刺しこみます。垂直に刺すと刺し穴が目立ちやすくなりますが、寝かせて刺すことで刺し穴が目立たなくなります。
8.指で押さえて平らにする

最後に指の腹で表面をぐりぐり押して、細かなでこぼこをなだらかにします。

というわけで完成です。右側のようになるまで約10分掛かりました。
……10分でこの面積だとめちゃくちゃ時間がかかりますね…
ここまでするのは流石に大変なので、実際の作業ではある程度過程を省略すると思います。自分なりにカスタマイズしてみましょう。
おわりに
ここまで書いておいて元も子もない話ですが、多少の凸凹や毛羽立ちというのは、むしろ作り手の温もりとして伝わります。完璧に整えられたものよりも、適度な荒さがリアルさを引き立てることもあるんです。もちろん、表面を整えれば見た目は良くなりますが、作家の個性というのも大事な要素だと思います。
今回は以上です。良い羊毛ライフを!



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